【イタリア語文法#2】名詞の性(男性名詞・女性名詞)
森乃 イタリア語の森
イタリア語の名詞には、「男性名詞/女性名詞」といった性別の区別だけでなく、「単数形/複数形」という数の区別もあります。そして、名詞の語尾はこの性と数に応じて変化します。
この語尾変化は、冠詞や形容詞、動詞とも文法的に一致させる必要があるため、イタリア語の文法を理解する上で欠かせない重要なポイントです。
このレッスンでは、名詞の単数・複数の基本ルールと変化パターン、よくある例外や注意点を例文を交えて詳しく解説していきます。
イタリア語の名詞は、性(男性・女性)と数(単数・複数)の両方に応じて語尾が変化します。
特に複数形になると、文中の冠詞・形容詞・動詞なども合わせて変化するため、名詞の語尾変化は文全体の構造と意味に関わる重要なルールです。
単数形 | 性別 | 複数形 | 説明・例 |
---|---|---|---|
-o | 男性 | -i | libro(本)→ libri(本たち) |
-a | 女性 | -e | casa(家)→ case(家々) |
-e | 男性または女性 | -i | studente(学生)→ studenti(学生たち)notte(夜)→ notti(夜たち) |
イタリア語では、名詞の語尾がその性別と数を表します。
単数か複数かによって語尾が大きく変化し、それに合わせて文章全体の文法要素(冠詞・形容詞・動詞など)も変わります。
単数形 → 複数形 | 対応する冠詞の変化 |
---|---|
il ragazzo → i ragazzi | il → i |
la ragazza → le ragazze | la → le |
lo studente → gli studenti | lo → gli |
-e で終わる名詞は、男性名詞と女性名詞が混在しています。
語尾だけでは性別が判断できないため、冠詞(il, la など)と一緒に覚えることが大切です。
-ist(a) で終わる名詞は、単数では性別に関係なく同じ形ですが、複数形では男女で語尾が異なります。
このように、複数形で性別の違いが現れるパターンもあります。
英語など他の言語から入ってきた外来語の多くは、複数形でも変化しません。
アクセント記号(è や à など)が語尾にある名詞は、複数形でも変わらずそのまま使われます。これは、アクセントを保つための表記上のルールです。
略語や短縮語の中には、数が変わってもそのまま使われるものがあります。