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【イタリア語文法#8】一般動詞の現在形(-are 動詞)

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森乃

イタリア語の動詞は、主語に応じて語尾が変化(活用)するのが大きな特徴です。

特に「-are」で終わる動詞は、頻繁に使われる動詞グループのひとつです。

このレッスンでは、「-are 動詞」の現在形における活用のルールと、よく使われる動詞の例を取り上げながら、基本的な仕組みと使い方を解説していきます。

1. are動詞とは何か?

イタリア語の動詞は、主語に応じて形が変化する「活用」という特徴があります。

日本語でも「食べる」「食べます」「食べた」のように動詞が変化しますが、イタリア語では主語ごとに動詞の語尾が変わるのが大きなポイントです。

イタリア語の動詞は、原形(不定詞)の語尾により3つのグループに分類されます。

動詞のタイプ原形の語尾
第1群(-are)-areparlare(話す)、mangiare(食べる)
第2群(-ere)-erevedere(見る)、leggere(読む)
第3群(-ire)-iredormire(眠る)、finire(終える)

そして、今回紹介する are動詞は、イタリア語の中で最も基本的かつ使用頻度の高い動詞グループです。

2. 活用の基本構造:「語幹」と「語尾」

動詞の活用では、まず語幹と語尾を分けて考える必要があります。

■ 活用の手順

  1. 動詞の原形から -are を取り除く
  2. 残った部分が語幹になる
  3. 主語に応じた語尾を語幹に加える

■ 例:parlare(話す)の場合

主語活用語尾活用形意味
io(私)-oparlo私は話す
tu(君)-iparli君は話す
lui / lei(彼・彼女)-aparla彼/彼女は話す
noi(私たち)-iamoparliamo私たちは話す
voi(あなたたち)-ateparlateあなたたちは話す
loro(彼ら)-anoparlano彼らは話す

これが -are 動詞現在形の活用の基本パターンです。

3. 主語と活用の関係:なぜ語尾が変わるのか?

イタリア語では、動詞の語尾を変えることで主語の情報が明確になります。

  • Parlo italiano.(私はイタリア語を話します)
    →「parlo」は io(私)の形であるため、主語が明示されなくても「私は話します」という意味が伝わります、
  • Parli bene.(君は上手に話します)
    →「parli」は tu(君)の活用形です。「parli」のおかげで、主語が2人称単数だとわかります。

このように、動詞の語尾が主語の役割を果たすため、主語を省略しても意味が通じるのがイタリア語の特徴です。

4. よく使う -are 動詞と活用例

以下は、日常でよく使われる基本的な -are 動詞と、それぞれの1人称単数(io)の形です。

原形意味活用形の例(1人称単数)
parlare話すparlo
mangiare食べるmangio
lavorare働くlavoro
ascoltare聞くascolto
studiare勉強するstudio

5. 注意すべき点と例外について

5-1. 不規則な -are 動詞

一部の -are 動詞には、不規則な活用をするものもあります。

  • andare(行く)
    → io vado, tu vai, lui va, noi andiamo, voi andate, loro vanno

このような動詞は別途覚える必要がありますが、基本的には「-are 動詞=規則活用」と考えて問題ありません。

5-2. 語尾が -care / -gare で終わる動詞

giocare(遊ぶ)や pagare(払う)などは、2人称単数(tu)と 1人称複数(noi)の活用時に「h」を加えます。

  • tu giochi(君は遊ぶ)
  • noi giochiamo(私たちは遊ぶ)

この「-h-」は、音を保つためのスペル上の調整であり、発音の変化を防ぐために必要です。

6. まとめ

  • -are 動詞は、最も規則的で初学者に適した動詞グループです。
  • 活用時には「語幹 + 主語に対応する語尾」で形が変わります。
  • -are 動詞の活用語尾は、「-o, -i, -a, -iamo, -ate, -ano」となります。

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